ベネチア国際映画祭 コロナ感染予防策を実施しながら開幕

ベネチア国際映画祭 コロナ感染予防策を実施しながら開幕
世界3大映画祭の1つ、イタリアのベネチア国際映画祭が開幕し、最優秀賞を競う部門には黒沢清監督の「スパイの妻」がノミネートされています。映画祭はことし、新型コロナウイルスへの感染予防策を実施しながら行われ、初日は、深刻な影響を受ける映画業界への支援も呼びかけられました。
ことしで77回目を迎えるベネチア国際映画祭は2日、世界各地から映画関係者が集まって、開幕しました。

イタリアでは新型コロナウイルスの感染拡大で一時、全土で外出制限が行われたこともあり、映画祭の期間中は参加者にマスクの着用を義務づけているほか、上映会場では収容人数を減らすなど感染予防策を実施しながら行われます。

開幕式では新型コロナウイルスで深刻な打撃を受ける映画産業への連帯を示そうとヨーロッパの8つの映画祭の主催者が壇上にあがり、「大きなスクリーンで観客と一緒に見る映画なしでは誰も生きていけない」と訴えて映画への支援を呼びかけました。

映画祭は今月12日まで開かれ、最優秀賞にあたる金獅子賞を競うコンペティション部門には黒沢清監督の「スパイの妻」がノミネートされています。

作品は太平洋戦争直前の1940年に国家機密を偶然知ってしまい、反逆者と疑われた男性の妻が主人公で、時代の荒波にのまれていく姿を描いています。

コンペティション部門には世界各国の18の作品がノミネートされていて最終日に最優秀賞などが発表されます。