福岡市 博多港へのクルーズ船寄港拒否 新型コロナ感染拡大で

福岡市 博多港へのクルーズ船寄港拒否 新型コロナ感染拡大で
クルーズ船の寄港回数が日本有数の福岡県の博多港について、福岡市は新型コロナウイルスの有効な治療法が確立されるまで、クルーズ船の寄港を許可しないことにしています。
国土交通省によりますと、博多港はクルーズ船の寄港がおととしまで4年連続で全国で最も多かったほか、去年の速報値でも、那覇港に次いで2位となっています。

博多港を管理する福岡市は、新型コロナウイルスの感染拡大で港湾施設の運営に重大な支障が生じるのを防ぐ必要があるとして、条例に基づいて独自に「要領」を策定しています。

それによりますと、感染症の発生が確認されている国や地域に一定期間寄港したり、その国や地域の人が乗っていたりするクルーズ船について、岸壁の利用を許可しないとしています。

要領はすでにことし6月から施行していますが、ワクチンが日本で承認され、医療機関に常備された場合や、有効な治療法が確立された場合などには寄港を許可するとしています。

福岡市の高島宗一郎市長は、記者会見で「新型コロナウイルスで危機の時に法的な準備が十分でないことが明らかになった。市が自主的にルールを定めたが、国として一定のルールを作ってもらえるとありがたい」と述べました。