地銀の6割が減益や赤字 4~6月決算 新型コロナの影響も

地銀の6割が減益や赤字 4~6月決算 新型コロナの影響も
全国の地方銀行のことし6月までの3か月間の決算は、およそ6割の銀行が減益や赤字となる厳しい内容となりました。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で貸し倒れに備える費用が膨らむなどしたためです。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券が株式を上場している78の地方銀行のことし4月から6月まで3か月間の決算をまとめたところ46の銀行で最終的な利益が減る「減益」となり、2つの銀行は赤字でした。

これは、全体の6割を占めていて、長引く低金利で本業の融資でのもうけが減ったことに加え、新型コロナウイルスの影響で取り引き先の経営が悪化し貸し倒れに備えた費用が膨らんだことが主な要因です。

調査した会社は、「感染拡大が長引くことを見越して貸し倒れに備える費用を積み増した銀行も一部にみられた。ただ、多くの銀行は感染拡大の影響を見通せておらず、取引先の倒産が増えると、こうした費用が一層膨らむ可能性もある」と話しています。

新型コロナウイルスの感染拡大で地方銀行は、中小企業の資金繰りの支援が求められていて、金融庁は、金融機関に公的資金を投入しやすくする仕組みを設けて財務基盤を支えるなど、支援を後押ししたい考えです。