中国 7月の経済統計 消費の指標マイナス コロナ警戒根強く

中国 7月の経済統計 消費の指標マイナス コロナ警戒根強く
中国の先月の主要な経済統計が発表され、消費の動向を示す指標は引き続きマイナスとなりました。政府の経済対策を背景に自動車などの業種では回復に転じていますが、消費者の新型コロナウイルスの感染に対する警戒心が、根強く残っていることがうかがえます。
中国の国家統計局は14日、先月の主要な経済統計を発表しました。

それによりますと、消費の動向を示す「小売業の売上高」は、去年の同じ月に比べてマイナス1.1%となりました。

マイナス幅は前の月よりも0.7ポイント縮小したものの、新型コロナウイルスの感染が拡大したことし1月以降、マイナスが続いています。

業種別では、政府の経済対策の効果を背景に自動車関連が12.3%のプラスとなった一方で、飲食業がマイナス11%、衣料品類がマイナス2.5%などとなっています。

一方、工業生産は、自動車などの生産が伸びたことから、去年の同じ月と比べて4.8%のプラスとなったものの、プラス幅は前の月から横ばいでした。

中国では、新型コロナウイルスの影響で打撃を受けた経済の回復を図って、生産活動の再開を促してきましたが、自動車など一部の業種で政策の効果は見られるものの、消費者の感染に対する警戒心が根強く残っていることがうかがえます。