ALS患者 薬物投与で殺害 医師2人を嘱託殺人の罪で起訴

ALS患者 薬物投与で殺害 医師2人を嘱託殺人の罪で起訴
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難病、ALSを患う京都市の女性を本人からの依頼で薬物を投与して殺害したとして医師2人が逮捕された事件で、京都地方検察庁は13日、2人を嘱託殺人の罪で起訴しました。
起訴されたのは、いずれも医師で宮城県名取市で開業している大久保愉一被告(42)と東京 品川区で開業している山本直樹被告(43)の2人です。

起訴状によりますと、2人は、去年11月、全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病、ALSを患う京都市の51歳の女性から依頼を受け、薬物を投与し殺害したとして嘱託殺人の罪に問われています。

捜査関係者によりますと、これまでの調べで女性の体内から検出された薬物と同じ種類の睡眠薬を大久保医師が事件のおよそ1か月前に購入していたほか、山本医師の口座に女性から現金130万円が振り込まれていたということです。

また女性が殺害の具体的な方法や日時、現金の支払いなどを医師とSNSを通じてやり取りしていたことが確認されたということで、検察は嘱託殺人の罪で有罪の立証ができると判断したとみられます。

警察と検察はこれまで2人の認否を明らかにしていません。

大久保医師の妻が会見「夫は精神的に不安定」

起訴を受けて、大久保医師の妻が夫が開業する宮城県名取市のクリニックで会見を開き「夫は取り調べに応じられないほど精神的に不安定になり、医師の診察を受けた」と述べたうえで、弁護士が検察や警察に対し、取り調べへの配慮を求めたことを明らかにしました。

会見で妻は大久保医師と接見した弁護士から聞いた話として「夫は逮捕後に非常に落ち込み、先週末の3連休には状態が非常に悪くなったため、危険と判断した弁護士が精神科医の診察を求めた」と明らかにしました。

妻によりますと大久保医師は、今月8日ごろから取り調べ中に泣きだし、受け答えができなくなるなど、精神的に非常に不安定となり、診察した精神科医が現実感を失う「離人症」という症状や、極度の落ち込みで、自分の意思をはっきり示すことができない状態だと診断したということです。

大久保医師は現在は落ち着いているということですが、強い口調などで取り調べを受けた場合、供述の信用性が揺らぐおそれがあるとして、弁護士が検察や警察に対し配慮を求めたということです。