被爆75年 原水爆禁止世界大会始まる オンラインで核廃絶訴える

被爆75年 原水爆禁止世界大会始まる オンラインで核廃絶訴える
広島と長崎に原爆が投下されてから75年の節目となる原水爆禁止世界大会が2日から始まりました。新型コロナウイルスの影響で初めてオンラインで開催され、被爆者などが核兵器の廃絶を訴えました。
原水爆禁止世界大会は原水禁=「原水爆禁止日本国民会議」や原水協=「原水爆禁止日本協議会」がそれぞれ、毎年8月ごろに開いています。

このうち、2日から始まった原水協の大会は新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、初めてオンラインで開催され、被爆者や各国の平和運動の代表などが参加しました。

この中で、日本被団協=日本原水爆被害者団体協議会の事務局次長で、広島で被爆した児玉三智子さん(82)が「被爆者の苦しみは深く、今もなお続くものです。核兵器廃絶を求め、世界の皆様とともに残された時間を歩み続けます」と述べました。

また、カナダ在住で広島の被爆者のサーロー節子(88)さんは、世界各国の首脳に核兵器禁止条約への協力を求める書簡を送ったとしたうえで、「日本には被爆国として核廃絶運動のリーダーとなるべきだと求めた」などと述べました。

原爆が投下されてからことしで75年となり、被爆者の平均年齢はことし3月末の時点で83.31歳と高齢化が進んでいます。

原水禁の世界大会も4日から始まることになっていて、核兵器の廃絶や被爆の記憶の継承などをテーマに、オンラインでシンポジウムや学習会を開くことにしています。