社会

香川 豊島 消防団が観光客の搬送見合わせ コロナ感染リスクで

島内の美術館に年間数万人が訪れる香川県の豊島で、体調を崩した観光客を搬送してきた地元の消防団が、新型コロナウイルスの感染リスクを避けるためとして、観光客の搬送を原則見合わせる意向を地元の町長に伝えました。
人口およそ860人の土庄町豊島は、毎年島内にある美術館に数万人が訪れますが、医師や看護師は常駐しておらず、観光客が体調を崩した際などには地元の「土庄町消防団豊島分団」が車で港まで搬送したあと、チャーター船で総合病院のある高松や小豆島へ送っています。
新型コロナウイルスの感染が全国で拡大する中、分団はリスクを避けるためとして2日から当面のあいだ、観光客の搬送を原則として見合わせる意向を三枝邦彦町長に伝えました。

これに対し、三枝町長は「やむをえない」としたうえで、今後は島に常駐する町の職員が観光客を搬送することなども検討する考えを示しました。

分団の多田初分団長は「島民の命を守るための苦渋の選択だった」と話しています。

横浜市から観光で島を訪れたという男性は「驚いたが、島の人のことを考えるとしかたないと思う」と話していました。

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