中国 香港に新型コロナの医療チーム初派遣へ

中国 香港に新型コロナの医療チーム初派遣へ
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中国政府は、香港で新型コロナウイルスの感染が拡大していることを受けて、医療チームを初めて派遣して支援を行うと発表しました。中国政府としては、ウイルス対策の支援を通じて香港の市民の間に広がる中国への警戒感を和らげたいねらいもあるとみられます。
香港では、新型コロナウイルスの新たな感染者の数が100人を超える日が続いていて、香港政府は31日夜、感染拡大を理由に、ことし9月に予定していた議会に当たる立法会の議員選挙を1年間延期すると発表しました。

中国の保健当局、国家衛生健康委員会は1日、香港政府の要請に応じてPCR検査の支援などに当たる約60人の医療チームを派遣すると発表しました。

中国から香港に新型コロナウイルス対策を支援する医療チームが派遣されるのは初めてで、一部のメンバーは2日に到着するとしています。

香港では、ことし6月末に中国が導入した反政府的な動きを取り締まる「香港国家安全維持法」が施行され、市民の間に中国への警戒感が広がっています。

立法会の議員選挙の延期をめぐっても、民主派は、感染拡大を口実に選挙での躍進を阻止しようとする中国政府の意向を受けた判断だとして反発を強めています。

中国政府としては、ウイルス対策の支援を通じて、香港で広がる中国への警戒感や反発を和らげたいねらいもあるとみられます。