韓国軍 男性が川を泳ぎ1時間余で北朝鮮到達 映像などで確認

韓国軍 男性が川を泳ぎ1時間余で北朝鮮到達 映像などで確認
北朝鮮の国営メディアが韓国から北朝鮮へ違法に戻った脱北者に、新型コロナウイルスへの感染の疑いがあると伝えたことについて、韓国軍は監視カメラの映像などの分析で、脱北者の男性が川を泳いで1時間余りで北朝鮮側に渡っていたことを確認し、監視態勢に問題があったとして管轄の海兵隊の師団長を解任する方針を示しました。
北朝鮮の国営メディアは韓国に脱北した人物が、今月19日に南西部のケソン(開城)へ違法に戻ったうえ、新型コロナウイルスに感染している疑いがあるとしてケソンを完全に封鎖したと、26日に伝えました。

これについて、韓国軍は軍事境界線近くの監視カメラの映像などを分析した結果を31日、明らかにしました。

それによりますと、3年前に脱北した20代の男性が、今月18日の午前2時すぎに韓国北西部のカンファ(江華)島にタクシーで到着し、鉄条網の下の排水路を通って川に向かう姿が映っていました。

男性は午前2時46分ごろ、川に入って泳ぎ始め流れを利用しながら移動し、1時間余りたった午前4時ごろには対岸の北朝鮮側に渡ったのが確認されたということです。

この間、男性は7回にわたってカメラに捉えられていたということで、韓国軍は監視態勢に問題があったとして、管轄の海兵隊の師団長を解任する方針を示しました。

一方、韓国の保健当局は、この男性が残した衣服や所持品を調べた結果、ウイルスは検出されなかったとしています。