噴火から6年の御嶽山 遺族ら慰霊登山 一般への規制 8月1日解除

噴火から6年の御嶽山 遺族ら慰霊登山 一般への規制 8月1日解除
6年前の噴火で死者・行方不明者63人が出た御嶽山で、噴火以降立ち入りが規制されていた長野県王滝村側の山頂に、7月31日、遺族や行方不明者の家族が慰霊などのために特別に登りました。一般の登山者の規制は8月1日解除されます。
御嶽山は、死者・行方不明者63人を出した平成26年9月の噴火以降、長野県内の2つの山頂で立ち入り規制が行われ、このうち王滝村側の山頂の規制が8月1日解除されることになりました。

それを前に、7月31日、遺族や行方不明者の家族に限った慰霊などのための特別な登山が行われ、10人が参加しました。

31日、登った遺族などの多くは、犠牲になった家族が王滝村側の山頂を経由して登山をしていた人たちで、昼前に山頂に到着すると、噴石によって壊れた山荘のあとに設けられた台に献花するなどしていました。

また、噴火のあった時刻と同じ午前11時52分には、噴火が起きた火口の方向に向かって黙とうをささげ、犠牲者を悼みました。

山頂には、再び噴火が起きたときに備えて金属製のシェルターなどが新たに設置されていて、遺族などはその状況も確かめていました。

御嶽山をめぐっては、長野県木曽町側の山頂の規制がおととし解除されていて、8月1日、王滝村側の規制が解除されると、噴火以来初めて、長野県内にある2つの山頂に登れるようになります。

遺族などで作る「山びこの会」の代表は

御嶽山の王滝村側の山頂に6年前の噴火以来初めて登ることについて、遺族などで作る「山びこの会」の代表で、義理の弟を亡くしたシャーロック英子さんは、登るのを前に、「去年できるはずだった登山が、1年待たなければならず、つらい時間を過ごしました。ようやく登れるのでいい慰霊の日になればと思います。一方、まだ立ち入れない場所もあり、そこで家族を亡くした遺族もいるのでその人たちの分まで手を合わせようと思います」と話していました。

息子が行方不明の父「見つけて連れて帰るからな」

6年前の噴火で、息子の亮太さんが(当時19)行方不明になっている愛知県刈谷市の野村敏明さん(60)は、登山を始めるのを前に「6年という期間は長かったですが、これからようやく近くで探せるようになります。頂上に行ったら亮太には『見つけて連れて帰るからな』と伝えたいです」と話していました。

6年もかかりもどかしさ それでも「登らせてもらえることに感謝」

噴火で、息子の祐樹さん(当時26)と息子の婚約者の丹羽由紀さん(当時24)を亡くした、愛知県一宮市の所清和さん(58)は、登山を始めるのを前に、「王滝村側の規制解除に6年もかかったことに、もどかしさは感じていますが、きょう登らせてもらえることに感謝しています。息子たちは王滝村側から登ったので、2人がどういう景色を眺めながら登っていたのか感じたいと思います」と話していました。

息子を亡くした母「ようやくここに来たよ」

噴火で、息子の佑介さん(当時23)を亡くした名古屋市の浅井正子さん(60)は登山を始めるのを前に、「雨が続き天候がどうなるか心配でしたがきょう登れるので慰霊をして帰ってきたいと思います。頂上まで行ったら、息子に、『ようやくここに来たよ』と伝えたいです」と話していました。

副村長は

御嶽山の王滝村側の山頂に6年前の噴火以来初めて遺族などが登ることについて、王滝村の越原道廣副村長は、同行して登山するのを前に「頂上まで登るのは噴火前以来になります。できるだけ早く規制を解除したいという思いはありましたが、安全確認をしっかりとする必要もあってきょうになりました。遺族などだけの静かな環境の中で、慰霊していただきたいです」と話していました。