東京都 さらに3つのホテルで療養受け入れへ 新型コロナ

東京都 さらに3つのホテルで療養受け入れへ 新型コロナ
新型コロナウイルスに感染したものの軽症か無症状の人に療養してもらうため、東京都は今月中にさらに3つのホテルで受け入れを始めます。
新たに受け入れを始めるのは、29日からが東京 新宿区の歌舞伎町にあるホテルと中央区にあるホテルの2つです。

また、31日からは港区にあるホテル1つでも受け入れます。

このうち、歌舞伎町のホテルでは、患者の健康観察を行うための体温計や血液中の酸素濃度を測る機器が用意されているほか、急な体調の変化に備えて医師や看護師が待機します。

都は、都内で一時、合わせて5つのホテルで最大1100人余りの受け入れ態勢を整えていましたが、このうち4つのホテルはすでに契約の満了を迎えたか今月末で満了になります。

現在、受け入れているのは、八王子市と豊島区、それに江東区のホテルで、今月中に3つのホテルが加わると、合わせて6つのホテルで最大1260人を受け入れることができるようになるということです。

ホテルより自宅療養が多い状態続く

都によりますと、都内で、27日の時点でホテルで療養しているのは212人です。

一方、自宅で療養している人は2.27倍の483人です。

今月10日以降は、自宅で療養する人がホテルで療養する人を上回る状態が続いていて、ほとんどの日で自宅療養がホテルの2倍以上で推移しています。

都は、家族などに感染を広げないことや容体が急変したときに看護師などが対応できるホテルでの療養を基本的にお願いしていますが、介護や育児など家庭の事情で自宅での療養も可能だということです。

自宅で療養する人が多い理由について、担当者は「それぞれの家庭の事情がいちばん大きな理由だが、ホテルの契約終了で受け入れられる人数が一時的に減ったことも影響したと考えられる。また、軽症や無症状の人は感染が分かった時点ですでに必要とされている療養期間が残り数日となり、自宅を選ぶケースもあるようだ」と説明しています。

ただ、都内では、このところ家庭内で感染するケースが相次いで報告されていて、27日は濃厚接触者として感染が確認された人のうち最も多いのが家庭内での感染でした。

都は、自宅療養で感染させた具体的なケースがあるかどうか確認していないということですが、「自宅療養が家庭内で感染につながる可能性があるため、ホテルでの療養を粘り強くお願いしていく」としています。

東京都「感染状況踏まえながら確保に努めたい」

東京都福祉保健局で新型コロナウイルス対策を行う花本由紀担当部長は「200人、300人を超える感染者が引き続き出ると、宿泊療養の対象者が増えていくので、感染状況を踏まえながら確保に努めたい」と話していました。

また、ホテルで療養する人より自宅で療養する人のほうが多いことについては、「自宅で療養している方のなかにホテル療養を希望する人がいる場合には、1日でも早く入所できるように対応していきたい」と話していました。