仏 映画館3か月ぶりに営業再開も採算取れず休館相次ぐ コロナ

フランスでは先月、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために営業を停止していた映画館が3か月ぶりに再開しましたが、営業を続けても採算が取れないなどの理由で休館するところが相次いでいます。
フランスでは、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためにことし3月から営業を停止していた映画館が先月、全国で再開しましたが、フランス映画館連盟によりますと、客足は例年の3割程度しか戻っていないということです。

こうした中、首都パリの中心部にある映画館「ルグランレックス」は27日、北米での新型コロナウイルスの感染拡大の影響でアメリカ映画の封切りが遅れていることに加え、夏休み期間は地方に出かける人が増えて客足が遠のくばかりだとして来月3日から当面休館することを発表しました。

1932年に開業した「ルグランレックス」は、第2次世界大戦中も営業を続けたという90年近くの歴史をもつ映画館で、担当者は「営業を続けるよりも閉館したほうが失うお金は少ない」と話しています。

フランスは、人口当たりの映画館のスクリーンの数が世界4位の映画大国ですが、現地のメディアによりますと、先月以降も休館を続けたり、夏の間、休館を決めたりする映画館は各地で相次いでいるということで、新型コロナウイルスは映画産業にも影響を与えています。