新型コロナ治療の専門病院 通常の外来診療を再開 大阪

新型コロナ治療の専門病院 通常の外来診療を再開 大阪
新型コロナウイルスに感染した患者を治療する「専門病院」として運用してきた大阪市の市立病院が、地域住民からの要望などを受けて、27日、新型コロナの患者の受け入れを続けながら中止していた通常の外来診療を再開しました。
大阪 淀川区の大阪市立十三市民病院は、新型コロナウイルスの感染拡大に対応するため、通常の外来診療や入院をすべて取りやめて5月から新型コロナの患者の治療に専念していました。

しかし、先月には患者が減って入院患者が1人になる時期もあったほか、周辺の住民からは診療の再開を望む声が寄せられていました。

このため、最大で90人の患者を受け入れる体制は維持しつつ、27日から通常の外来診療を再開することになり、朝から周辺の住民らが訪れて、玄関で体調のチェックを受けたあと、診察を受けていました。

病院には現在、25人の新型コロナの患者が入院していますが、一般の患者と鉢合わせしないよう、使う通路やフロアを分けるなどの工夫をするということです。

外来で訪れた患者の1人は「この病院で何度も手術しているので、自分の体のことをいちばん知っている主治医に診てもらい安心した」と話していました。

今後、救急患者の受け入れや新型コロナの患者以外の入院も再開する計画で、十三市民病院の西口幸雄院長は「地域医療は、ないがしろにできないので新型コロナの治療と通常の医療のバランスを常に気遣っていきたい」と話していました。