空港・駅の人出 減少率縮まる 前年同月比では“少ない状態”

空港・駅の人出 減少率縮まる 前年同月比では“少ない状態”
都道府県をまたぐ移動の自粛が全国で緩和されてから19日で1か月となります。この間、空港や主な駅などで人出の減少率は縮まってきていますが、新型コロナウイルスの感染が広がる前の去年の同じ月と比べると、人出は少ない状態が続いています。
NTTドコモは、携帯電話の基地局の情報をもとにプライバシーを保護した形で、全国の人出のデータをまとめています。

それによりますと、
▽羽田空港の第1ターミナルでは、都道府県をまたぐ移動の自粛が全国で緩和される前の先月18日は、人出が去年の同じ月と比べマイナス50.9%でしたが、今月16日はマイナス38.8%と減少率が縮まりました。

また、▽北海道の新千歳空港でも、先月18日はマイナス60.8%でしたが、今月16日にはマイナス49.2%と同じく減少率が10ポイントほど縮小しました。

さらに、
▽東京駅では、マイナス41.6%がマイナス36.8%に、
▽品川駅は、マイナス48.6%からマイナス43%に、
▽横浜駅は、マイナス11.4%からマイナス10.9%と、
主な駅でも減少率は縮まっていますが、新型コロナウイルスの感染が広がる前の去年の同じ月と比べると人出は少ない状態が続いています。

まちの人たちは…

都道府県をまたぐ移動の自粛が全国で緩和されて1か月たったことについて、東京 渋谷で話を聞きました。

千葉県から遊びに来たという女子高校生2人は「不安はありますが、身の回りに感染者がいないのであまり実感がありません。学校も都内で、渋谷でしかやっていないイベントもあるので、出来る対策をして気をつけたうえで今のままがいいと思います」と話していました。

神奈川県から仕事で訪れたという20代の男性は「感染者が増えて不安はありますが、人が動かないと経済が回らないので、気にしすぎてもしかたがないのかなと思います。一人ひとりが意識して対策をするしかないです」と話していました。

一方で、保育園に通う息子を連れた東京 吉祥寺の30代の男性は、「1か月前の判断としては正しかったかもしれませんが、状況が変わってきているのでまた制限や自粛を設けたほうがよいのかなと思います。普段の状態に戻ってきている感じがして、とくに子どももいて不安なので、早めに用事を済ませて帰ります」と話していました。

世田谷区の80代の女性は「移動自粛がなくなってからみんながあちこちに移動するようになって今のような感染者の増加につながっていると思うので怖いです。経済への不安も分かりますが移動は制限されるべきだと思います」と話していました。