“五輪開催の条件示せない ”JOC山下会長が苦しい胸の内明かす

“五輪開催の条件示せない ”JOC山下会長が苦しい胸の内明かす
JOC=日本オリンピック委員会の山下泰裕会長が会見を行い、来年に延期された東京オリンピックについて新型コロナウイルスの感染拡大の収束が見通せない中で「どういう基準を満たせば世界の人たちを受け入れられるのかは、まだ見えない」と述べ、苦しい胸の内を明かしました。
JOCの山下会長は、14日、就任から1年を迎えて都内で会見しました。

このなかで、感染拡大の影響で延期となり、今月23日で開幕まで1年となる東京オリンピックについて「どういう基準を満たせば世界の人たちを受け入れられるのかは、まだ見えない。今の状況で結論は出せない。検討はしていても発言すべきではないと思う。まだまだ時間がかかる」と述べ、感染拡大の収束が見通せない中で、開催国のオリンピック委員会のトップとして開催のための条件を示せない苦しい胸の内を明かしました。

そのうえで「最優先は安心と安全だ。できるかぎりのむだを省き、世界中のトップアスリートが最高のパフォーマンスを発揮するために、安心安全な形で大会を開催できるように最善を尽くす」と述べました。

また、世界中の選手に対しては「できることが限られ、オリンピックが開催されるのかどうかの不安もあって、心が不安定になっていると思う。スポーツは少しずつ再開しているので、みずからをコントロールして万全の準備をしてほしい」と呼びかけました。