香港 立法会選挙向け 民主派の候補者決める予備選始まる

香港 立法会選挙向け 民主派の候補者決める予備選始まる
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香港では、ことし9月に行われる立法会の議員選挙に向けて、民主派の候補者を決める予備選挙が始まりました。香港国家安全維持法の施行で、政府に批判的な候補者の立候補が取り消される可能性が指摘される中、民主派は圧力を強める政府に反対の意思を示そうと投票を呼びかけていて、どれだけ多くの市民が投票するのか注目されます。
民主派の予備選挙は、香港大学の戴耀廷准教授らが中心となって呼びかけたもので、ことし9月の議会にあたる立法会の議員選挙に向けて、合わせて51人の候補者からおよそ30人に絞り込む予定です。

予備選挙の投票は、およそ250の投票所で11日と12日の2日間行われ、このうち香港中心部の飲食店に設けられた投票所には、家族連れなど多くの人が集まり、順番待ちの列ができていました。

予備選挙をめぐっては、香港政府の幹部が「予備選挙には政権を転覆しようという意図があり、香港国家安全維持法に違反する可能性がある」という見解を示したほか、10日夜は、票の集計を行うシンクタンクの事務所を警察が捜索したため準備に遅れが生じ、初日の投票は当初の予定から3時間遅れて、現地時間の正午から始まりました。

捜索について、警察は「シンクタンクのコンピューターシステムが、何者かにハッキングされたという通報があったため」と説明していますが、民主派は予備選挙をけん制する目的だと反発しています。

立法会の議員選挙で、民主派は過半数の議席獲得を目指していますが、予備選挙を勝ち抜いても、選挙管理当局が政府に批判的な候補者の立候補を取り消す可能性が指摘されています。

このため、民主派としては今回の予備選挙で市民の支持を集めることで、圧力を強める中国や香港政府に反対の意思を示したい考えで、どれだけ多くの市民が投票するのか注目されます。

民主活動家 投票呼びかけ

香港の民主派が行う予備選挙に参加している民主活動家の黄之鋒さんは、みずからの選挙区で街頭に立ち、「多くの人が投票すれば、もっと国際的な関心を集めることができます。市民の支持を得られれば、中国からの弾圧にも反撃できるようになります」と述べて、市民に投票を呼びかけました。

そのうえで「今回の予備選は、自分の名前を書いてもらえる最初で唯一の機会になるかもしれない」と述べて、支持を訴えました。

投票所で市民は

投票に訪れた30代の男性は「投票は私たちが声を上げるために残された方法です。政府に市民の本当の思いを伝えたい」と話していました。

また、20代の女性は「予備選挙はデモとは違う形で訴えるためのものです。法律ができてからは、後で追及されるかもしれないと言動には以前より気をつけるようになりました」と話していました。

投票者17万票目指す

予備選挙を呼びかけた団体によりますと、現地時間の正午から午後3時までに各地の投票所で投票を済ませた人は、5万9000人余りに上ったということです。

呼びかけの中心となっている香港大学の戴耀廷准教授は、11日の会見で、2日間で合わせて17万票を目指すと明らかにしています。

捜索受けたシンクタンクは

警察の捜索を受けたシンクタンク「香港民意研究所」の代表は「われわれは違法なことはしておらず、ハッキングされたとするコンピューターシステムには何の問題もない。予備選挙への私たちの関わりも全く合法的なものだ」と話していました。