中国新車販売 3か月連続前年上回る

中国新車販売 3か月連続前年上回る
中国の先月の新車の販売台数は、経済活動の再開を背景にトラックなど商用車の販売が大幅に伸びたことなどから、去年の同じ月よりも10%以上増えて、3か月連続のプラスとなりました。
中国の自動車メーカーでつくる中国自動車工業協会の発表によりますと、先月の中国国内の新車の販売台数は230万台で、去年の同じ月よりも11.6%増えました。

新車の販売台数が前の年を上回るのは3か月連続で、前の月に続いてふた桁の伸びとなりました。

車種別に見ると乗用車が1.8%のプラスとなったほか、トラックなど商用車は63.1%のプラスと大幅に伸びて1か月の販売台数としては過去最高となり、新車市場全体をけん引しました。

中国の新車販売は新型コロナウイルスの影響で、2月には前の年を80%近く下回る水準まで落ち込みました。

その後、地方政府が相次いで新車への買い替えに補助金を出すなどして販売のてこ入れを図ったうえ、経済活動が本格的に再開して物流の需要が伸びたことで、商用車の販売が急速に増えました。

ただ、業界団体は、ことしはじめの販売台数の落ち込みが大きかったことから、年間の販売台数の見通しについては、ウイルスの感染がある程度コントロールできた場合でも、去年を10%程度下回るという厳しい見方を崩していません。

日系も販売増 トヨタはふた桁

先月は日系の自動車メーカーの販売台数も、大手4社のうち3社が去年の同じ月を上回りました。

このうち、トヨタ自動車は17万2900台と去年の同じ月を22.8%上回り、前の月に続いてふた桁の伸びとなりました。

日系メーカーとしては販売台数が最も多く、1月から先月までの累計でも去年の同じ期間に比べて2.2%のマイナスにとどまり、回復に向かっています。

また、日産自動車の先月の販売台数は13万6929台で4.5%の増加、マツダは2万1002台で7.3%の増加となりました。

一方、ホンダは14万2363台で、去年の同じ月を4.1%下回りました。

中国に2社ある合弁企業のうち、新型コロナウイルスの感染が最も深刻だった、湖北省武漢に拠点を置く1社の販売台数がマイナス14.8%とふるいませんでした。