WHO 活動の必要性強調「保健医療体制の構築は道半ば」

WHO 活動の必要性強調「保健医療体制の構築は道半ば」
国連の新型コロナウイルス対策に関する会合が開かれ、WHO=世界保健機関の責任者は「保健医療体制の構築は道半ばだ」と述べて、アメリカがWHOからの1年後の脱退を決める中、感染症対策などの活動の必要性を強調しました。
国連と日本の国連代表部などは9日、新型コロナウイルス対策に関するオンライン会合を開き、アジアやアフリカ、それにカリブ海諸国などの代表が出席しました。

この中で国連のモハメッド副事務総長は「子どもへの予防接種が世界規模で滞っている。少なくとも1800万人の子どもがジフテリアやはしか、それにポリオに感染するおそれがある」と述べて新型コロナウイルスの感染拡大がWHOの日常的な活動に支障をきたしていると説明しました。

またWHO国連事務所のメナブデ事務局長は「保健医療制度はわれわれが支える人々の健康を守れるものでなければならないが、残念ながらその構築は道半ばだ」と語り、感染症対策などの活動の必要性を強調しました。

国連としてはアメリカがWHOからの1年後の脱退を決める中、引き続き各国に対して連携を働きかけるとともに、日本をはじめとする主要なドナー国に対して今後、一層の資金支援を呼びかけていくものとみられます。