WHO 独立の調査委設置 新型コロナの対応検証へ

WHO 独立の調査委設置 新型コロナの対応検証へ
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WHO=世界保健機関のテドロス事務局長は世界的な大流行に至った新型コロナウイルスへのWHOや各国の対応を検証し、今後の感染症対策への教訓を得るため独立委員会を設置したと発表しました。
これはWHOのテドロス事務局長が9日、スイスのジュネーブの本部で加盟国向けに行った感染状況についての説明の中で明らかにしました。

テドロス事務局長は「われわれのこれまでの行動を深く省みる時が来た」と述べ、世界的な大流行に至った経緯やWHOや各国の対応を検証し、今後の感染症対策への教訓を得たいとしています。

そして独立委員会の共同議長にはUNDP=国連開発計画の総裁を務めたニュージーランドのクラーク元首相と、ノーベル平和賞を受賞したリベリアのサーリーフ前大統領が選ばれたことを明らかにし、検証結果については、ことし11月のWHO総会で中間報告を行い、来年5月の総会で最終報告を行うとしています。

独立委員会の設置はことし5月のWHO総会で、新型コロナウイルスへのWHOや各国の対応を検証するよう求める決議が採択されたことを受けたものです。

WHOをめぐっては、アメリカのトランプ大統領がWHOは中国寄りだと批判し、アメリカ政府が来年7月にWHOから脱退すると国連に正式に通知しています。

独立委員会がWHOと中国政府による感染拡大の初期の段階での対応について踏み込んだ検証を行うかどうか注目されています。