コロナ対応の慰労金「すべての対象者に配布を」厚労省が求める

コロナ対応の慰労金「すべての対象者に配布を」厚労省が求める
医療や介護関係者に支給される慰労金をめぐって、兵庫県が、国の方針と異なり一部を支給対象に含めない方針を示したことを受け、厚生労働省はすべての対象者に慰労金を配るよう県に求めることにしています。
国は、先月成立した第2次補正予算の中で、新型コロナウイルスの対応にあたった医療や介護の分野で働く人に慰労金を支給することを決め、
▽感染患者を受け入れた医療機関や患者が発生した介護施設で1人20万円、
▽患者がいなかった施設などでも1人5万円を支給することとしています。

この1人5万円の支給について、兵庫県の井戸知事は6日の記者会見で、国の実施要領が明確でないとしたうえで「何にもしていないのに、なんで慰労金を出すのか」と述べ、支給の対象に含めない方針を示しました。

これについて厚生労働省は「感染防止に取り組みながら、重症化するおそれのある患者や高齢者に接して地域医療や介護を支える人たちを慰労するのが事業の目的だ」としたうえで、「すべての対象者に配っていただけるよう引き続き兵庫県に趣旨を伝えていく」とコメントしています。

この事業は全額が国費で賄われますが、実施主体は都道府県になるため、県の判断に任せざるをえないということです。

厚生労働省によりますと、今月中に都道府県から予算の交付申請を受けることになっていますが、今のところ兵庫県のような方針を示した都道府県はないということです。