5月の給与総額 平均26万9000円余 2か月連続減 コロナ影響拡大

5月の給与総額 平均26万9000円余 2か月連続減 コロナ影響拡大
働く人1人当たりのことし5月の給与総額の平均は、速報値で26万9000円余りと去年の同じ時期を2か月連続で下回りました。厚生労働省は「新型コロナウイルスの影響が拡大している」としています。
厚生労働省が全国3万余りの事業所を対象に行った「毎月勤労統計調査」の速報値によりますと、ことし5月の基本給や残業代を合わせた働く人1人当たりの給与総額は、平均で26万9341円でした。

これは去年の同じ月を2.1%下回り、2か月連続でマイナスとなりました。

また、労働時間が大幅に減少していて、フルタイムで働く人は去年の同じ月を8.8%、パートタイムで働く人は13.4%、それぞれ下回っています。

このうち残業時間は、全体で去年の同じ月を29.7%下回っていて、業種別ではウイルスの感染拡大で営業の自粛が相次いだ、生活関連サービス・娯楽業や、飲食サービス業などで減少が目立っています。

一方、物価の変動分を反映した実質賃金は、去年の同じ月を2.1%下回り、3か月連続でマイナスとなっています。

厚生労働省は「残業時間は4月も大きく減少していたが、5月は幅広い業種で減少幅が広がっていて、新型コロナウイルスの影響が拡大している」としています。