政府 新型コロナ対策分科会の初会合 検査拡充の考え方示す

政府 新型コロナ対策分科会の初会合 検査拡充の考え方示す
政府が新たに設置した新型コロナウイルス対策の分科会の初会合では、専門家が検査についての考え方を示し、症状がなくても、感染しているリスクが高い人には徹底したPCR検査を行うなどとしています。分科会長を務める地域医療機能推進機構の尾身茂理事長は、「検査の拡充について戦略を早急にまとめなければならない」と話しています。
分科会のあとに行われた記者会見で、尾身会長は、感染症対策や経済などの専門家がまとめた検査についての考え方を会合の中で示したことを明らかにしました。

それによりますと、症状の有無などによって3つのグループに分けて考えるとしていて、症状のある人には、唾液を使ったPCR検査や抗原検査を行うとしています。

また、症状のない人については、感染しているリスクによって対応を分け、たとえば、1例でも感染が確認されたことがある病院や高齢者施設の濃厚接触者や、夜の街のクラスターに関わる人は、感染しているリスクが高いため徹底したPCR検査を行うとしています。

一方で、たとえば、社会経済や文化の活動を進めるために、検査を受けたいという人は感染しているリスクが低いことから、検査は簡便でコストが低いものであるべきで、誤った結果が出ることがあることも踏まえて、実施するかどうか、国民的な合意を得る必要があるとしています。

尾身会長は「検査の拡充は、多くの国民の一致した意見だと思うので、政府には、早急に議論を進め、実行に移してもらいたい」と話しています。