エジプト 観光施設が100日ぶりに再開 新型コロナウイルス

エジプト 観光施設が100日ぶりに再開 新型コロナウイルス
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中東のエジプトで新型コロナウイルスの影響で全土で閉鎖されていた観光施設が100日ぶりに再開し、ピラミッドにも観光客の姿が戻りました。
エジプトは、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、3月下旬から、全土で遺跡などの観光施設を閉鎖していましたが、1日、100日ぶりに観光客の受け入れを再開しました。

このうち、エジプト有数の観光地ギザのピラミッドでは、客どうしが距離を保つようチケット売り場の前にレーンが設けられたほか体温を測るなどの感染対策がとられていました。

ただ、国際線の運航は一部しか再開されていないことから、観光客の姿はまばらでした。

感染拡大のためエジプトで足止めされているというモロッコ人の女性は、「ピラミッドを見ることができ、とてもうれしい。この危機が早く過ぎ去り、以前のような生活が戻ってくると願いたいです」と話していました。

また、ピラミッドの近くで土産物店を営んでいるターレック・アブデルガファさんも、およそ3か月ぶりに店を開きました。

ターレックさんは、「ピラミッドが再開してとてもうれしいですが、まだお客さんは少ないです。少しずつでもエジプトに来てほしい」と話し主要産業である観光業の再開に期待を示しました。

政府は先月下旬から、経済活動の再開に踏み切っていますが、1日当たりの新たな感染者は依然として1000人を超える日が続いており経済の再建と感染対策の両立が課題となっています。
1日、再開した首都カイロにあるエジプト考古学博物館を訪れたアナニ観光・考古相は「きょうは、エジプトの観光にとって非常に重要な日となりました。厳しい感染予防対策をとることで、世界からの観光客を守っていきたい」と述べ、主要産業の観光業の回復に期待を示しました。