大学院生 博士号取得の遅れ懸念70%余 新型コロナ影響

大学院生 博士号取得の遅れ懸念70%余 新型コロナ影響
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新型コロナウイルスの影響で、大学院の博士課程に所属する学生の70%余りが、博士号を取得する時期が遅れる懸念をもっていることが、文部科学省の研究所が各地の大学院生を対象に行ったアンケート調査でわかり、担当者は対策を検討する必要があるとしています。
文部科学省の科学技術・学術政策研究所は、全国49の大学院の人文や理学、それに工学などの分野の博士課程に所属する学生を対象に、オンラインでアンケート調査を行い、720人余りから回答を得ました。

その結果、新型コロナウイルスの影響で、研究に大きな支障がでていると半数以上が答えた項目は「研究活動に利用している建物・研究室などの利用停止」と「学会、シンポジウムなどの中止・延期」でした。

また、人文や教育の分野の学生では「図書館の利用停止などで論文や資料の閲覧が制限されている」ことも、研究に大きな支障がでていると答えました。

さらに、博士号の取得について、「遅れる予定」は6%で、「遅れる可能性がある」と「遅れる可能性がいくらかある」は合わせて67%となり、合計すると70%余りが、博士号の取得が遅れる懸念をもっていることがわかりました。

研究所の担当者は「博士号の取得が遅れると、就職や生活にも影響がでることが予想され、対策を検討する必要がある」としています。