輸出管理強化1年 日本政府は対話を重視 韓国政府は撤回求める

輸出管理強化1年 日本政府は対話を重視 韓国政府は撤回求める
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日本政府が半導体の原材料などについて韓国への輸出管理を厳しくしてから1日で1年です。日本政府はこの間も安全保障上、問題がない輸出は許可しているためサプライチェーンに大きな影響はないとしていて、引き続き韓国との対話を重視する立場を示しています。一方、韓国政府は、国際機関に訴えるとともに、日本側は措置を撤回すべきだと従来の主張を繰り返していて、対立の長期化も予想されます。

日本政府は

去年7月1日、日本政府は軍事転用も可能な半導体の原材料など3品目で不適切な事案があったなどとして韓国向けの輸出管理を厳しくする方針を発表しました。

これを受け、韓国への3品目の輸出は一時、止まりましたが、日本政府は安全保障上、問題がないと確認された輸出についてはいずれの品目も許可を出しています。

貿易統計によりますと、3品目の1つフッ化水素の輸出は去年12月以降、前の年の2割程度の水準になっているものの、日本政府はサプライチェーンに大きな影響は出ていないとしています。

こうした中、韓国は先月、日本の措置は国際ルールに反するとしてWTO=世界貿易機関に提訴しました。

これに対し、日本政府は輸出管理は2国間で話し合うべき問題であり、去年12月に再開された両国の政策対話などを通じて解決をはかるべきだという立場を示していて、今後の韓国側の対応を見守ることにしています。

韓国政府は

韓国政府は、太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題での報復だと反発し、先月には、WTO=世界貿易機関に提訴しました。

韓国外務省の報道官は30日の会見で、韓国側は法改正などを行って貿易管理の体制強化に必要な対応をとっており、日本側は措置を撤回すべきだとして、従来の主張を繰り返しました。

また、ムン・ジェイン大統領は、29日、大統領府での会議で、素材や部品の国産化などを進めたことで、韓国での半導体などの生産に支障はなかったとして、これまでの対応の成果を強調しました。

今後もムン政権は、素材や部品の国産化を推し進める方針で、対立の長期化も予想されます。

「徴用」をめぐる問題では

「徴用」をめぐる問題では、韓国の裁判の原告側が、差し押さえた日本企業の資産を売却する手続きを進めていて、現金化が行われれば日韓関係に深刻な影響が及ぶという見方が強まっています。

こうした状況に一部の韓国メディアは、日韓両国が隣国との関係をどうすべきなのか省みなくなったとした上で、「誰も得をしないゲームをいつまで放置するのか」と批判しています。