日銀 7月から国債の買い入れ上限増額 新型コロナ対応で

日銀 7月から国債の買い入れ上限増額 新型コロナ対応で
新型コロナウイルスに対応する政府の経済対策で今年度、100兆円近い国債が追加で発行されます。日銀は7月から1回当たりの国債の買い入れ額の上限を増やす計画で、すでに、およそ500兆円に達している日銀の国債の保有はさらに増えそうです。
日銀は大規模な金融緩和策として大量の国債を買い入れています。

30日、7月の買い入れの計画を発表し、償還までの期間が3年から5年以下の国債は1回当たりこれまでの最大4500億円程度から最大5000億円程度に、5年から10年以下の国債はこれまでの最大5500億円程度から最大6000億円程度と、それぞれ500億円程度増やしました。

政府は新型コロナウイルスに対応した経済対策を実施する財源として国債の発行を増やし今年度は財投債も含めて100兆円近い国債を追加で発行する予定です。

日銀は、ことし4月、政府の経済対策に連動して国債を積極的に買い入れる追加の金融緩和に踏み切り、買い入れの増額はこの方針に沿う対応です。

国債の大量発行は、長期金利の上昇をもたらす場合があるため日銀としては積極的に国債を買い入れて金利の上昇を抑えるねらいです。

ただ、ことし3月末の時点で日銀が保有する国債は499兆円と国債の発行残高の半分近くにのぼり、日銀による大量保有の構図が一層進みそうです。