部品メーカー サンデンHD 経営再建のため金融機関に支援求める

部品メーカー サンデンHD 経営再建のため金融機関に支援求める
群馬県に本社がある自動車部品メーカー、サンデンホールディングスは、新型コロナウイルスの影響による売り上げの落ち込みで厳しい経営状況になったため、再建のため「事業再生ADR」と呼ばれる国の制度を利用して、取引先の金融機関に支援を求めることになりました。
発表によりますと、サンデンホールディングスは、新型コロナウイルスの影響で海外にある工場の稼働が停止したほか、自動車の需要の低迷で売り上げも落ち込み、ことし3月期の決算は、本業のもうけを示す営業損益が34億円の赤字になりました。

このため会社は、抜本的な改善策を講じる必要があるとして30日、「事業再生ADR」と呼ばれる国の制度を利用することを決め、専門の団体に申請を行いました。

会社では、主力取り引き銀行のみずほ銀行など金融機関に支援を求め、ことし3月時点で1000億円余りに上る借り入れの返済条件の見直しなどについて協議するほか、複数の企業と資本業務提携をして再建を目指す方針です。

サンデンホールディングスは、東証1部に上場する企業で、本社のある群馬県伊勢崎市や愛知県豊橋市の国内工場や、中国をはじめとしたアジアの工場でカーエアコンの部品などを生産しています。

会社によりますと、今回の事業再生ADR申請に伴って、生産体制を縮小したり、人員を削減したりする計画は、現時点ではないとしています。