ANA社長 “グループ全体で危機を乗り越え” コスト削減進める

ANA社長 “グループ全体で危機を乗り越え” コスト削減進める
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新型コロナウイルスの影響で業績が悪化しているANAホールディングスの株主総会が開かれ、会社側はコスト削減を進めるとともに手元の資金の確保に万全を期すと説明しました。
ANAホールディングスは、感染拡大の影響で利用客が激減し、ことし3月までの3か月間の決算が587億円の最終赤字となりました。

東京 港区で開かれた株主総会で、片野坂真哉社長は「現在は、国内線から段階的に運航規模を回復させているところで、グループ全体でこの危機を乗り越えていく」と述べました。

出席した株主からは「感染の影響がいつ収束するのか不透明だが、どのように資金調達をしていくのか」とか、「今後の業績の回復の見通しはどうなっているのか」といった質問が相次ぎました。

これに対し会社側は、影響の長期化に備えて金融機関からの借り入れや融資枠の設定で、合わせて1兆350億円の資金調達にめどをつけたとしたうえで、役員報酬のカットや社員の一時帰休によって人件費などのコスト削減を進めるほか、設備投資を抑制すると説明しました。

総会のあと、40代の株主は「今の業績はある程度は仕方がない。今後の成長のために雇用を確保するとともに資金調達を万全にし、乗り切ってほしい」と話していました。