中国の香港国家安全維持法案 香港の市民から懸念の声

中国の香港国家安全維持法案 香港の市民から懸念の声
中国が審議を進める香港での反政府的な動きを取り締まる「香港国家安全維持法」案について中国の治安機関を香港に設置するなどとした法案の内容が明らかになり、香港の市民からは、懸念の声が上がっています。法案は、今月28日から開かれる中国の会議で採択される可能性もあります。
中国の全人代=全国人民代表大会の常務委員会で審議されている「香港国家安全維持法」案では中国の治安機関を香港に設置するほか、国家の安全に危害を加える事件の裁判を担当する裁判官を香港の行政長官が指定できることなどが盛り込まれていることがき20日、明らかになりました。

これについて、香港の市民からは懸念の声があがっています。このうち30代の女性は「『一国二制度』が失われ、自由がなくなり、すべてが中国にコントロールされることになる。子どもたちの将来がさらに厳しいものになるのではないかと心配している」と話していました。

20代の男性は「何か発言したことによって逮捕され、罪に問われるかもしれない。香港の言論の自由を守りたい」と話していました。

また、香港では20日、労働組合や民主派の団体が「香港国家安全維持法」案に反対するストライキや授業のボイコットの実施の是非を問う投票を行いました。

しかし、香港政府が参加しないよう警告するなど締めつけを強めていたこともあり投票数は目標に達せず、実施が見送られることになり、市民の懸念が抗議活動の広がりにつながっていない状況です。

一方、中国国営の新華社通信は、21日、全人代の常務委員会が、今月28日から30日の日程で開催されると伝え、この会議で「香港国家安全維持法」案を再び審議し採択される可能もあります。