中国 輸出企業向けの商談会ことしはネットで 新型コロナ影響

中国 輸出企業向けの商談会ことしはネットで 新型コロナ影響
中国南部の広州で毎年開かれている大規模な展示商談会が、ことしは新型コロナウイルスの影響でインターネット上で始まりました。
この輸出企業向けの展示商談会は広州で毎年2回開かれ、中国で最大の規模を誇ります。今回は新型コロナウイルスの影響で国内の企業や外国のバイヤーが集まれないため初めてインターネット上での開催となりました。専用のサイトには家電や機械部品、衣服など16のコーナーが設けられ、中国国内の企業が商品の写真を載せたり、ネット中継をしたりしています。

このうち広東省の台車などの車輪メーカーは、欧米やアジアへの輸出が売り上げのほとんどを占めていましたが、感染の拡大によって海外からの注文が減り、先月の売り上げは去年より3割落ち込んだと言います。今回の展示商談会を業績回復の足がかりにしたい考えで、15日は担当者がネット中継で製品を手にしながらその特長などを英語で売り込んでいました。
このメーカーは10日間にわたる展示商談会で外国との時差も考慮し、ネット中継を夜を含め1日3回行うということで、営業担当の郭顕貴さんは「手探りでやっています。新たな方式で商品を売り込み、ピンチをチャンスにしたい」と話していました。

中国では先月の輸出額が去年に比べて3%余り減っていて、今回の商談会が輸出の回復につながるのか注目されます。