ロシア 新型コロナ治療薬に承認の「アビファビル」供給開始

ロシア 新型コロナ治療薬に承認の「アビファビル」供給開始
新型コロナウイルスの感染拡大が続くロシアで、先月承認された治療薬「アビファビル」の供給が始まりました。
アビファビルは、ロシアの医科大学などが開発を進めてきたもので、「臨床試験の結果、安全性が認められた」として、先月29日、ロシアでは初めて新型コロナウイルスの治療薬として承認されました。

開発を主導した政府系ファンドの「ロシア直接投資基金」は11日、ロシア各地の病院などに「アビファビル」の供給を無料で開始したと発表しました。

そのうえで、今後は生産能力を拡大し、外国政府から要請があった場合には輸出も検討する方針を示しました。

ロシアは、新型コロナウイルスの感染者が50万人を超え、アメリカ、ブラジルに次いで世界で3番目に多く、今も一日に8000人を超える新たな感染者が確認されています。

ロシア政府としては、新たな治療薬の開発をアピールすることで国民の不安を和らげたいねらいがあるものとみられます。