東京五輪・パラ “簡素な大会に” 新基本原則決定 大会組織委

東京五輪・パラ “簡素な大会に” 新基本原則決定 大会組織委
来年に延期された東京オリンピック・パラリンピックについて大会組織委員会は、新型コロナウイルスの影響を踏まえ、選手や観客にとって安全・安心な環境を提供することを最優先課題とし、簡素な大会にする新たな基本原則を決めました。
これは10日夜、IOC=国際オリンピック委員会の理事会のあと、大会組織委員会の森会長らが記者会見して明らかにしました。

それによりますと、東京大会の開催方針について3つの基本原則をまとめ、選手や観客、ボランティアなどにとって安全・安心な環境を提供することを最優先課題とし、延期に伴う費用を最小化し、都民や国民から理解と共感を得られるものにするとしています。そのうえで、安全かつ持続可能な大会とするため大会を簡素なものにするとしています。

このため、華美にならない大会を実現するために、国際競技団体や各オリンピック委員会などに東京大会への参加者を減らすよう要請することや、すべての分野を対象にコスト削減などを検討していくなどとしています。

また大会までのロードマップもまとまり、来月までに競技の日程や会場を確定させ、年内をめどに新型コロナウイルスの対策を取りまとめたうえで、来年3月からは対策を踏まえてテスト大会や聖火リレーを始めるとしています。

森会長は記者会見で「新型コロナウイルスによって世界中が混乱し、多くの犠牲者も出ている。従来のような華美なお祭り騒ぎのようなことが多くの人の共感を得られるか考えないといけない。結果として『あのときのオリンピックが基本的に正しいオリンピックだった』と評価してもらえればいい」と述べました。