世界銀行 世界の経済成長率 第2次大戦以降最悪の見通し発表

世界銀行 世界の経済成長率 第2次大戦以降最悪の見通し発表
世界各国で経済活動再開の動きが広がっていますが、世界銀行は、ことしの世界全体の経済成長率が、新型コロナウイルスの影響でマイナス5.2%まで落ち込み、第2次世界大戦以降で最悪になるという見通しを発表しました。
世界銀行は8日、世界全体の経済成長率の見通しを発表し、ことし、2020年は、新型コロナウイルスの感染が拡大する前の1月時点の見通しから一気に7.7ポイント引き下げ、マイナス5.2%まで落ち込むとしています。

これは第2次世界大戦以降、最悪の水準だということで、2か月前にIMF=国際通貨基金が発表したマイナス3%の予測よりも悪化を見込んだ形です。

内訳をみますと、アメリカがマイナス6.1%、ユーロ圏がマイナス9.1%、日本がマイナス6.1%と、いずれも厳しい水準を見込んでいます。

また中国はプラス1%とプラスの予測ですが、44年ぶりの低い水準になるとしています。

さらに、新興国と発展途上国全体でマイナス2.5%と統計が残る1961年以降で初めてのマイナス成長になり、数百万人が極度の貧困に陥ると指摘しています。

世界各国では、このところ経済活動を再開させる動きが広がっていますが、世界銀行は感染拡大の第2波が起きるなど、混乱が長引けば世界全体の成長率はマイナス8%まで悪化するとしています。

アメリカの景気拡大期 128か月で終了

一方、アメリカの景気について、政府公認の研究機関「全米経済研究所」は8日、2009年7月から続いていた景気拡大期が、ことし2月に終了したと発表しました。

記録が残る1854年以降で最長となる景気拡大期は、128か月、10年と8か月でストップしたことになります。