政府 東南アジア3か国にコロナ医療支援で計55億円無償資金協力

政府 東南アジア3か国にコロナ医療支援で計55億円無償資金協力
政府は東南アジアのカンボジアとラオス、それにミャンマーの3か国に対して新型コロナウイルスに対処する医療体制の強化を支援するため、合わせて55億円の無償資金協力を行うことを決め、5日、各国政府と書簡を交わしました。
政府は新型コロナウイルスの医療体制の強化を支援するため、カンボジアとミャンマーにそれぞれ20億円、ラオスに15億円の無償資金協力を行うことを決め、各国に駐在する大使が5日、3か国の政府の高官と書簡を交わしました。

具体的には、X線撮影装置や救急車、集中治療室用のベッドなどの医療関連機材が提供されるということです。

外務省は今回の協力の意義について、「保健・医療体制がぜい弱な途上国の感染拡大防止は、在留邦人の健康・安全に直結するのみならず、我が国へのさらなる感染拡大を予防・緩和する観点からも重要だ」と説明しています。

支援の対象となったカンボジアとラオス、それにミャンマーをめぐってはその経済成長を取り込みたい日本と、巨大経済圏構想「一帯一路」の推進をはかりたい中国が影響力の拡大をめざしてせめぎ合っています。

中国は各国で「マスク外交」と呼ばれるウイルス対策の支援を行っていますが、これらの3か国へも検査キットなどの医療物資を送っているほか、医療支援チームも派遣して手厚い支援を展開しています。