安全なPCR検査が可能に 専用車両が名古屋大学病院に配備

安全なPCR検査が可能に 専用車両が名古屋大学病院に配備
医師や看護師が乗ったまま、安全に新型コロナウイルスのPCR検査にあたれる車両が、名古屋大学医学部附属病院に寄贈され、検査体制の拡充につながることが期待されています。
この車両は医療現場を支援しようと、愛知県清須市に本社がある自動車部品メーカー「豊田合成」が、ワンボックスタイプの車を改造して製作し、4日、名古屋市の名古屋大学医学部附属病院に寄贈されました。

この車両は、医師や看護師などが車内に乗ったまま、手袋をつけた手だけを出して、車外にいる患者の検体を採取することができ、医療スタッフの感染リスクを減らすことができます。

さらに、検体を保管する冷蔵庫が設置され、検体を運ぶこともできます。

名古屋大学附属病院では今後、この車両を利用して病院で手術前の患者のPCR検査を行うほか、検査が必要な別の現場に出向くことも検討しているということです。

豊田合成によりますと、この車両が配備されるのは全国で2例目で、贈呈式であいさつした小山亨副社長は「最前線で頑張っている医療従事者の人たちに少しでも貢献したい」と話していました。

名古屋大学附属病院の小寺泰弘病院長は「病院内で検査する際に、感染を防ぐ防護具が不足していたが、この車両では防護具を着る必要もなくなる。第2波に備えて、この車両で短時間で多くの検体を採取できるように態勢を整えたい」と話していました。