首相「9月入学」今年度・来年度からの導入 事実上見送る意向

首相「9月入学」今年度・来年度からの導入 事実上見送る意向
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「9月入学」について、安倍総理大臣は、自民党の作業チームのメンバーに対し、「法改正を伴う形での導入は難しい」と述べ、今年度や来年度からの制度の導入を事実上、見送る意向を伝えました。
柴山前文部科学大臣ら、「9月入学」について検討してきた自民党の作業チームのメンバーは、2日午後、総理大臣官邸で安倍総理大臣と面会し、提言書を手渡しました。

提言書では、「9月入学」には、国民的な合意や、一定の期間を要するとして、「今年度・来年度のような直近の導入は困難だ」としたうえで、今後の議論は、専門家の意見や、広く国民の声を丁寧に聴きつつ、検討するよう求めています。

これに対し、安倍総理大臣は「今このような社会状況で、緊急事態宣言が解除され、学びの保障をしっかりと自治体などと取り組んでいるときに、直近の今年度あるいは来年度の、法改正を伴う形での制度の導入は難しい」と述べ、今年度や来年度からの制度の導入を事実上、見送る意向を伝えました。

自民作業チーム座長「省庁横断でじっくり検討がふさわしい」

自民党の作業チームの座長を務める柴山前文部科学大臣は、記者団に対し「秋季入学をはじめとした教育改革全般については、省庁横断でじっくりと検討していただくのがふさわしい。党でもしっかりと場を設けて議論をしたい」と述べました。

自民党の森山国会対策委員長は、記者団に対し「新型コロナウイルス対応をしているときに議論するのは、少し遠慮したほうがいいのではないか。ただ、長い間いろいろな角度から議論してきたことなので、今後も議論を続けていくのはいいことだ」と述べました。