東京都内のボクシングジム 「ステップ2」移行受け営業再開

東京都内のボクシングジム 「ステップ2」移行受け営業再開
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東京都の休業要請などの緩和の段階が「ステップ2」に移行したことを受けて、都内のボクシングジムでは一般への営業が再開され、利用者が新型コロナウイルスの感染防止対策をしながら体を動かしました。
東京 品川区にあるワタナベジムは、緊急事態宣言に伴う業界団体の要請に従い、フィットネスを目的とした利用者など、一般への営業をことし4月上旬から自粛していて、都の休業要請などの緩和の段階が「ステップ2」に移行したことから、1日朝、およそ2か月ぶりに営業を再開しました。

ジムではスタッフが窓を開け、室内を消毒するなどして準備を整えたうえで、1日朝はマスクをつけた通勤前の会社員や親子連れなど10人ほどを受け付けました。

利用者は、まず体温を測って、せきやけん怠感などの症状がないことを申告したうえで、隣の人と1メートルほどの距離をとりながら、縄跳びをしたりサンドバッグを打ったりして、久しぶりのトレーニングを楽しんでいました。

このジムでは、トレーナーがフェースシールドを着用して指導するなど、感染防止の対策を徹底しているということです。

ワタナベジムの渡辺均会長は「この2か月ほどはどうなるか不安だったが、皆さんが利用してくれて本当にありがたい。感染者が出ないよう危機感を持って営業したい」と話していました。

利用者「久しぶりで気持ちいい」

出勤前に汗を流しにきたという40代の会社員の男性は「久しぶりに練習ができて、とても気持ちいい。これからも感染に気をつけながら取り組んでいきたい」と話していました。

入会したばかりだという50代の女性は「新型コロナウイルスの影響で運動不足だったので、体を動かしたいと思っていた。とてもすっきりした気分になった」と話していました。

小学校の登校前に親と訪れたという4年生の男の子は「久しぶりで楽しかった。もっと練習して強くなりたい」と話していました。

プロ統括団体がガイドライン作成 ジムに通達

プロボクシングの統括団体、JBC=日本ボクシングコミッションは、ボクシングジムの一般への営業再開に合わせて、新型コロナウイルスの感染防止のガイドラインを作り、1日付けで全国のジムに通達しました。

専門家のアドバイスを受けて作られたガイドラインには、ジムを利用するすべての人のマスクの着用や、距離をとってのトレーニングなど、さまざまな感染防止対策が盛り込まれています。

施設内の対策では、
▽換気や消毒の徹底、
▽飛まつを防ぐためのパネルやシートを受付などに設置する、
▽更衣室を利用する人数制限、
さらに、いわゆる「3密」を避けるために、
▽状況に応じたジムへの入場制限、
▽一般の利用者の入館から退館までの時間を1時間程度にする、
などを推奨しています。

また練習の際には、1人1人が前後左右に1メートル以上の距離を保つことや、試合を控えたプロの選手以外はスパーリングやミット打ちなどの対人練習を原則として禁止して、指導するトレーナーもマスクを着用し手袋やフェースシールドなどの使用を検討するとしています。

さらに、体調不良などが確認された場合は入館を断り、感染が疑われる場合については保健所などに連絡し対応を仰ぐよう指示しています。

ガイドラインでは、ジムの入館時にJBCが作成した「メディカルチェックシート」の記入も求めていて、氏名と日付、体温のほか、味覚・嗅覚の異常、のどの痛みやけん怠感などの有無について申告することになっています。

JBCの安河内剛本部事務局長は「緊急事態宣言が解除されたが、第2波、第3波には十分に注意しないといけない。ガイドラインに従い、しっかりと注意しながらジムを営業してほしい」と話しています。