スペイン政府 最低限の所得保障し生活困窮家庭支援 新型コロナ

スペイン政府 最低限の所得保障し生活困窮家庭支援 新型コロナ
スペイン政府は新型コロナウイルスの影響で生活が困窮している家庭の生活を支援するため、最低限の所得を保障し、不足分を国が支給する制度を導入することを決めました。
スペインでは、新型コロナウイルスでこれまでに2万7000人を超える人が亡くなり、ことし1年の経済成長率の予測がマイナス9.4%と大きな落ち込みが見込まれるなど、経済にも大きな影響が出ています。

こうした中スペイン政府は29日、新型コロナウイルスの影響で生活が困窮している貧困世帯を対象に、最低限の所得を保障する制度の導入を閣議で決めました。

それによりますと、財産や所得が一定の水準を下回る世帯について、家族の人数に応じ、月に462ユーロから1015ユーロ、日本円で5万5000円から12万円の所得を保障し、収入との差額分を国が支給するとしています。

対象は、85万世帯の230万人にのぼり年間で30億ユーロ、日本円で3500億円余りの予算規模になると見込んでいます。

スペイン政府は6月から支給を始める計画で、新型コロナウイルスの影響が終息したあとも貧困層を支援するための恒久的な制度にする方針です。