米の景気 “第2波が最大のリスク”FRB議長 新型コロナ

米の景気 “第2波が最大のリスク”FRB議長 新型コロナ
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アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会のパウエル議長は講演で、新型コロナウイルスの感染が再び広がれば国民の不安が強まり、景気回復は遅れるとして、感染の第2波が先行きの最大のリスクだという認識を示しました。
パウエル議長は29日、オンラインの講演会に出席し、景気の先行きについて「経済の完全な回復は人々が外に出て活動するときでも安全だと確信できた時だ。もし感染の第2波が来れば、人々のその確信は崩れ景気の回復は遅れてしまう」と述べました。

アメリカでは感染がピークを過ぎたとしてこれまでに50州すべてで経済活動が部分的に再開し、消費などに底打ちの傾向も見られますが、パウエル議長は感染の第2波が先行きの最大のリスクだという認識を示しました。

また雇用情勢の悪化をめぐり、とりわけ所得の低い人たちと女性が仕事を失っている、と指摘したうえで「できるかぎり雇用を生み出すことが私たちの任務だ。こうした人たちが職場に復帰したり、新しい仕事を得たりするために、できることは何でもする」と述べ、雇用情勢が改善するまで大規模な金融緩和を続ける考えを強調しました。

ただ、トランプ大統領が求めるマイナス金利の導入については改めて否定的な考えを示しました。