クラスター発生のスポーツクラブ 再開へ 千葉 市川 新型コロナ

クラスター発生のスポーツクラブ 再開へ 千葉 市川 新型コロナ
千葉県では初めての「クラスター」が発生した、市川市のスポーツクラブが、感染防止対策を徹底したうえで、来月1日から営業を再開することになりました。スポーツクラブは「対策を行って安心して利用できる施設にしていきたい」と話しています。
市川市にあるスポーツクラブ「エース〈アクシスコア〉市川」では、ことし2月から3月にかけて合わせて5人の利用者が、新型コロナウイルスに感染していたことが確認されました。

千葉県では初めての「クラスター」の発生とされ、この店のチーフマネージャーの小山勝さんは「未知なるものとの遭遇という感じで頭が真っ白になった。感染がさらに拡大するのかと不安になった」と振り返りました。

5人は利用日時もずれていて、千葉県などの調査でも感染経路の特定はできませんでしたが、一時、利用者などおよそ800人が濃厚接触者として健康観察の対象となり、クラブでは利用者に電話連絡するなど対応に追われたということです。

その後、新たな感染者はいませんでしたが、会員およそ2000人のうち、これまでにおよそ600人が退会し、およそ400人が休会の手続きをしたということです。

当時、利用者や近所の住民からは「うつされていて会社に行けなくなったらどうしてくれるんだ」、「ここがウイルスの巣窟ではないか」などと、厳しい声もあったといいます。

店舗は2月25日から休業して店内を消毒したのち、3月中旬に一部で再開しましたが、先月緊急事態宣言を受け再び休業しました。

しかし、千葉県から出されていたスポーツクラブへの休業要請が、来月1日に解除されることになり、感染症対策を徹底したうえで、営業を再開することを決めました。

まず、ランニングマシンの両側に高さ2メートルほどのパネルを設置し仕切りを作りました。

使用した用具をすぐ消毒できるよう、除菌シートをあちこちに設置したほか、利用者の人数もピーク時でこれまでの6割から7割ほどにおさえるため入場を制限します。

混雑具合は利用者もホームページで確認できるようにし、協力をよびかけます。

また、スタジオで行うプログラムは定員を半分にして、利用者ごとの距離を保つほか、インストラクターは対面しないように利用者と同じ方向を向いて、鏡越しにレッスンする予定です。

このほか、午後5時からの1時間は営業をとりやめ、機器や床、手すりやロッカーなど細かい部分も含めて、消毒を行う専用の時間帯を設けることにしました。

小山さんは「しばらくは利用者は少ないと思いますが、いずれ戻ってきてもらえると信じています。第2波、第3波が来ないよう祈ると共に、皆さんに安心して利用していただけるよう、対策を徹底していきたい」と話していました。