鉱工業生産指数3か月連続低下 基調判断「急速に低下している」

鉱工業生産指数3か月連続低下 基調判断「急速に低下している」
企業の生産活動を示す先月・4月の鉱工業生産指数は、新型コロナウイルスの影響で大幅に落ち込み、今の基準で比較できる2013年1月以降、最低の水準となりました。経済産業省は、生産の基調判断をリーマンショック以来となる「急速に低下している」に下方修正しました。
経済産業省の発表によりますと、4月の鉱工業生産指数の速報値は、2015年を100とした指数で87.1と、前の月を9.1%下回り3か月連続の低下となりました。

これは、今の基準で比較できる2013年1月以降で最低の水準です。

新型コロナウイルスの感染拡大で国内の多くの工場が稼働を停止したり、生産を調整したりしたことから、自動車や鉄鋼など幅広い産業で大きく落ち込んだためです。

このため経済産業省は、企業の生産活動の基調判断を、3月の「低下している」から「急速に低下している」に下方修正しました。この表現は、リーマンショックで生産が大きく落ち込んだ、2008年11月以来だということです。

今後の見通しについては、5月は4.1%の低下を見込んでいますが、6月は3.9%の上昇に転じるとしています。

経済産業省は「世界的に需要が低下していることもあり、企業の生産活動が再開しても、生産の水準はしばらく低い状態が続くとみられる」と話しています。