小規模事業者 売り上げ調査 過去最低を更新 新型コロナ

小規模事業者 売り上げ調査 過去最低を更新 新型コロナ
飲食や小売りなどの小規模事業者に毎月の売り上げ状況を尋ねる日本政策金融公庫の調査で、緊急事態宣言が全国に出されていた先月の数値が過去最低を更新しました。公庫は宣言が解除されたあとも当面厳しい経営状況が続くとみています。
調査は従業員が20人未満の小規模事業者や個人事業主が対象が対象で、売り上げが「増えた」と答えた企業の割合から、「減った」と答えた企業の割合を差し引いた指数で状況の変化を見ています。

新型コロナウイルスの感染拡大で全国に緊急事態宣言が出されていた先月は指数がマイナス79.5となり、1993年に調査を始めてから最も低かった前回・3月をさらに下回りました。

飲食店は、ほとんどの店で売り上げが減ったと答えて指数がマイナス100となったほか、サービス業はマイナス87.4、小売業はマイナス76.9でした。

採算に関する指数も「赤字だった」と答える企業が多かったため、マイナス65.2と過去最低となり、小規模事業者の経営が深刻な打撃を受けていることが浮き彫りとなりました。

日本政策金融公庫は「宣言の解除で経営環境はいくぶん改善されると思うが、生活や消費がすぐ元の状況に戻るとは考えにくく、当面厳しい状況が続くのではないか」と話しています。