治療薬「クロロキン」患者への限定的使用を見直す方針 仏政府

治療薬「クロロキン」患者への限定的使用を見直す方針 仏政府
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新型コロナウイルスの治療への効果の可能性が指摘されてきたマラリアなどの治療薬「クロロキン」に関して、効果は認められないとする研究結果が発表されたことを受け、フランス政府は患者への限定的な使用を認めている規定を見直す方針を示しました。
マラリアなどの治療薬「クロロキン」やその一種の「ヒドロキシクロロキン」は新型コロナウイルスの治療への効果の可能性が指摘されてきましたが、アメリカやスイスの研究グループは22日、およそ9万6000人分のデータの分析から「効果は認められなかった」としたうえで、投与された患者の一部に心拍の異常が見られたとする研究結果を発表しました。

これを受けてフランスのベラン保健相は23日、「専門家の委員会に研究結果の分析とともに、使用の際の規定を48時間以内に見直すよう要請した」とツイッターに投稿しました。

フランスでは現在、「ヒドロキシクロロキン」に関して、臨床試験か症状の重い患者に対して限定的な使用を認めていますが、研究結果を受けてこの規定を見直すとみられます。

「ヒドロキシクロロキン」を巡ってはアメリカのトランプ大統領がみずから服用していることを明らかにしていましたが、WHO=世界保健機関などは効果があるかどうかわかっていないなどとして使用に注意を呼びかけ、今月に入ってからは効果に否定的な研究結果が相次いで発表されています。