アメリカ失業率 州ごとの格差大 ネバダ州は28% 新型コロナ

アメリカ失業率 州ごとの格差大 ネバダ州は28% 新型コロナ
新型コロナウイルスの影響で失業率が急上昇しているアメリカでは、州ごとに格差が大きく、最も悪かったのはラスベガスのある西部ネバダ州で全米の平均の2倍近い28%にのぼっていることが分かりました。上位を見ますと、観光や製造業などが基幹産業となっているところが目立っています。
アメリカ労働省のまとめによりますと、先月の失業率が全米50州のうち、最も悪かった州は西部ネバダ州の28.2%で、前の月から4倍以上に跳ね上がり、4人にひとりを上回る割合で職を失っています。

全米の平均は14.7%と第2次世界大戦以降で最悪ですが、ネバダ州はこのほぼ2倍で、州ごとに格差が大きいことがうかがえます。ネバダ州ではラスベガスのカジノが営業の停止を余儀なくされ、これに関連する解雇が広がったことが主な要因とみられます。

また、2位は自動車産業が集積する、中西部ミシガン州の22.7%でした。

そして3位はハワイ州の22.3%で、ネバダ州同様、観光業が主力で、日本などからの観光客の激減が大きく影響しているものとみられます。

アメリカでは、今月20日以降、すべての州で限定的ながら経済活動が再開されていますが、直ちに雇用の改善に結び付くかは不透明です。

カジノのあるラスベガスでは

ラスベガスの中心部にある大通り沿いには、カジノが入った高級ホテルやレストランが建ち並んでいますが、新型コロナウイルスの感染拡大への懸念から、今も多くが営業を見合わせています。

街中を行き交う観光客はまばらで、土産物店なども軒並み休業していて、働く人たちの姿もありません。

街角の電光掲示板には、「健康に過ごしましょう」とか「また会える日を楽しみにしています」といったメッセージが流され、街全体の動きが止まったように静まり返っています。