ラグビー元日本代表 大野均「やり残したことはない」引退会見

ラグビー元日本代表 大野均「やり残したことはない」引退会見
ラグビー日本代表として歴代最多の98試合に出場した大野均選手が22日、現役引退の記者会見を開き、「日本のワールドカップでの躍進や若い選手の台頭がとても頼もしく、選手としてやり残したことはない」と話しました。
トップリーグの東芝に所属する42歳の大野選手は、身長1メートル92センチの体格を生かした激しいぶつかりと豊富な運動量を持ち味に、3大会連続でワールドカップの代表に選ばれるなど日本代表として歴代最多の98試合に出場しました。

大野選手は、今月、現役引退を発表し、22日ウェブ上で開かれた記者会見で「『灰になってもまだ燃える』が信条だが、1年ほど前からひざの痛みがあり、回復しなかった。去年のワールドカップでの躍進や東芝の若い選手の台頭がとても頼もしく、これ以上選手としてやり残したことはない」と引退決断の理由を明かしました。

そして、2015年のワールドカップで歴史的勝利をあげた南アフリカ戦や、2013年に強豪のウェールズに勝利した試合を振り返り、「桜のジャージを着て出場した、すべての試合が印象に残っている。ウェールズ戦は涙でグラウンドが見えなかったのを覚えている」と話しました。

また、出身地の福島県については、「今も震災で苦しむ人がいる中で、その苦しさをラグビーでひとときでも忘れることができるような試合をしたいという思いで続けてきた。福島の人の強さを見習ってここまでプレーできたので、ラグビーで恩返しがしたい」と思いを寄せました。

そのうえで、今後について「スタジアム内外でかけられる声援のおかげで現役を全うすることができた。今後は自分にしかできない道を見つけて、日本のラグビー界に貢献していきたい」と話しました。

いちばん感謝伝えたい人は両親

大野均選手は、記者会見の中で「いちばん感謝を伝えたい人は」という質問に対し、「私を育んでくれた両親です」と答えました。

大野選手は福島県郡山市出身で、農業を営む父、勝正さんと母、十美さんの長男として生まれ、姉2人と弟がいます。

引退会見が開かれていたころ、両親は田植えの作業に追われていました。

勝正さんは、大野選手の発言を知ると、「光栄です」と話したうえで、「20年近く現役を続けさせてもらいありがたいです。体がぼろぼろになっていると思うので、お疲れさま、よくがんばったと声をかけたいです」とねぎらっていました。

大野選手は子どものころ、干し草集めなどの手伝いをしていたということで、高校までは野球部でした。

十美さんは「大学に行くまでラグビーボールを持ったことはなかったと思います。強引に誘われてラグビーを始め、東芝に入っても最初は試合に出られるわけでもなかったのに、たまたま日本代表に選ばれ、別世界のような感じでした」と息子のラグビー人生を振り返っていました。