休業要請 業種別に4段階で緩和 感染再拡大防止へ目安も 千葉県

休業要請 業種別に4段階で緩和 感染再拡大防止へ目安も 千葉県
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千葉県は、緊急事態宣言に基づく休業要請の措置を22日から業種別に4段階で緩和を行う一方、感染が再び拡大しないよう新規の感染者数など目安を設けそれを超えた場合は、再び要請を行う方針を決めました。
これは県の対策本部会議で正式に決定され、森田知事が発表しました。

それによりますと、休業要請の緩和は業種別にAからDの4段階で進め、Aに当たる図書館や博物館などへの要請は22日解除しました。その後はおよそ1週間ごとに、
▽Bの大学、自動車学校、劇場など、
▽Cの動物園、体育館、パチンコ店など、
▽最終的にDのスポーツクラブ、カラオケ店、ナイトクラブなどの解除を検討していきます。

一方、感染の第2波の兆候を速やかに把握するため、
▽直近の1週間で1日平均の新たな感染者数が5人以上、
▽「陽性率」が3.5%以上、
▽感染者が前の週より増加、という3つの指標を目安にして独自に「警報」を出します。

そのうえで、目安を大きく超え、さらに感染拡大した場合には再び要請を行う方針です。

森田知事は「新規の感染者数は減ってきて明かりが見えてきた。県民で一致団結して乗り越えていきたい」と協力を呼びかけました。

また21日安倍総理大臣が25日にも千葉県などの解除ができるかどうか検討する考えを示したことについては、驚いたと明かしたうえで「解除となれば半分うれしいけど半分怖いなというのが偽らざる気持ちだ」と述べました。
22日千葉県が発表した休業要請の緩和の流れと感染の第2波に備えた対応の詳細です。

要請の解除

休業要請の緩和は業種別にAからDの4段階で進めます。

まず1段階目のAは、文化的・健康的な生活を維持するために必要で、「3つの密」が起きるのを比較的抑えやすい施設で、対象は図書館、博物館、美術館、科学館、記念館です。

これらの施設に対して千葉県は22日、休業要請を解除しました。

2段階目のBは、過去に感染者の集団=「クラスター」の発生がなく「3つの密」が起きるのを比較的抑えやすい施設です。

対象は大学、専修学校、自動車教習所、学習塾、劇場、映画館、演芸場、展示場、ホテルや旅館の宴会場などで、今月25日にも休業要請の解除を検討します。

3段階目のCは、AとB以外でこれまで「クラスター」の発生がない施設です。

水族館や動物園、植物園、体育館、水泳場、ボウリング場、マージャン店、パチンコ店、ゲームセンター、ネットカフェ、漫画喫茶、場外車券売り場などで、来月5日をめどに休業要請の解除を検討します。

4段階目のDは、これまで「クラスター」の発生が確認されるなど感染リスクが高い施設で、スポーツクラブ、カラオケ店、ライブハウス、キャバレー、ナイトクラブ、ダンスホール、バーなどが対象です。

これらDの対象施設の休業要請の解除については国の方針や専門家の意見を踏まえ、慎重に検討するということです。

いずれの施設でも再開にあたっては、入場制限や消毒設備の設置、換気などの感染防止対策を徹底するよう求めています。

感染の第2波への備え

千葉県は休業要請を緩和したあと、感染の第2波の兆候を速やかに把握するための対応についても発表しました。

直近の1週間で1日平均の新たな感染者数が5人以上、「陽性率」が3.5%以上感染者が前の週より増加、という3つの指標を目安にして独自に「警報」を出します。

さらに、感染が拡大し1日平均の新たな感染者数が10人以上、「陽性率」が7%以上感染者数が前の週の1.5倍を上回る、という3つを目安として、休業を「再要請」することにしています。

「警報」を出したり「再要請」を行うにあたってはクラスターの発生や感染経路不明者の割合、入院患者数の状況なども参考にするということです。

きょう示されなかったこと

一方、22日は、大規模イベントの開催自粛、飲食店に求めている午後7時以降の酒類の提供自粛、県民に求めている不要不急の外出自粛についての緩和の方針は示されませんでした。

これについて千葉県は、まずは緊急事態宣言の解除を待つ方針で「専門家の意見を聞くとともに、今後の国の方針も踏まえながら対応を検討していきたい」としています。