緊急事態宣言解除受けて休業要請を大幅解除へ 大阪

緊急事態宣言解除受けて休業要請を大幅解除へ 大阪
大阪、京都、兵庫の関西2府1県で緊急事態宣言が解除されたことを受けて、大阪府は、21日夜、対策本部会議を開き、クラスターと呼ばれる集団感染が起きた施設などを除いて、規模の大きな遊興施設や運動施設、遊技施設などに継続している休業要請を23日の午前0時に解除することを決めました。夜の10時までとしている居酒屋を含む飲食店への営業の自粛要請もすべて解除します。
新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく緊急事態宣言について、政府は21日、大阪、京都、兵庫の関西2府1県で解除しました。

これを受けて大阪府は21日夜、対策本部会議を開き、休業要請を継続している、床面積の合計が1000平方メートルを超えるネットカフェなどの遊興施設、屋外プールなどの運動施設、遊園地やパチンコ店などの遊技施設、集会、展示施設への休業要請については、業界団体などが作成したガイドラインを順守し、感染防止対策を徹底したうえで、23日の午前0時から解除することを決めました。

また、営業時間を夜10時まで、酒類の提供時間は夜9時までとしている居酒屋を含む飲食店についても、営業の自粛要請をすべて解除することを決めました。

一方、クラスターと呼ばれる感染者の集団が発生した夜の接待を伴う飲食店や、ライブハウス、スポーツクラブ、カラオケ店は、依然、感染拡大のリスクがあるとして、今回も解除を見送りました。

府では、これらの施設の再開の可否について、今月29日までに改めて判断する方針です。

また、開催の自粛を求めてきたイベントについて、参加人数を、屋内は100人以下で、収容定員の半分以下とすること、屋外は200人以下とし、人と人との距離を十分確保することを求めたうえで、QRコードを活用して、イベントの参加者に感染の発生情報を伝えるシステムの導入などを主催者側に要請して、開催を認めることを決めました。

さらに休校中の府立学校や市町村の小中学校などは、来月1日から分散登校で再開したうえで、来月15日からは、部活動も含めてほぼ通常の形で再開させることを決めました。

このうち、小学6年生、中学3年生、それに高校3年生については、今月25日から一部の授業を再開させます。

子どもたちや教職員への感染が確認された場合は、当該の学校を臨時休校とする方針です。

また、府民に対しては、引き続き、夜の接待を伴う飲食店などクラスターが発生した施設や、「3密」の状態の場所への外出を避けることや、今月末まで府県をまたいだ不要不急の移動を控えるよう求めることも決めました。

大阪 吉村知事「新しい両立の道を目指していく」

大阪府の吉村知事は、府の対策本部会議のあと記者会見し「4月上旬は感染の右肩上がりの危険な状況だったが、宣言の解除の日を迎えることができたのは、府民や事業者の協力のおかげだ。ただ、市中にウイルスは確実にいるので、今後は感染を抑えながら、一方で社会経済活動を徐々に戻していくという新しい両立の道を目指していく」と述べました。

そのうえで「府民の皆さんは、これからは外出していただいて結構だが、外出のしかたに気をつけてほしい。マスクをつけ、『3密』を避けて、できるだけ距離をとるなど、ウイルスの特徴をとらえて社会経済活動をしていただきたい」と述べました。