新型コロナ影響で困窮の外国人留学生に 近所の女性 10万円渡す

新型コロナ影響で困窮の外国人留学生に 近所の女性 10万円渡す
新型コロナウイルスの影響で日本語学校を卒業した外国人留学生が帰国できずに生活に困窮していることを知った都内の日本人女性が、政府から給付される予定の現金10万円を留学生に手渡しました。
21日、東京 荒川区の日本語学校を訪れたのは、近くに住む40代の女性で、コロンビア人のカルロス・ドゥケさん(28)に現金10万円とパンなどの食料を手渡しました。

女性は、ドゥケさんがことし3月に日本語学校を卒業したものの、新型コロナウイルスの感染拡大で帰国することもアルバイトすることもできず生活に困窮する中、留学ビザが切れ、短期ビザとなったことから政府の給付金の対象にならないことをNHKのニュースで知ったということです。

女性に10万円はまだ給付されていませんが、少しでも早く支援したいと、前倒しで現金を用意しました。

ドゥケさんはアルバイトしてためた貯金や、コロンビアにいる母親が借金をして送金したお金でしのいできましたが、来月の家賃4万円が支払えず途方に暮れていたということです。

ドゥケさんは「日本で助けてくれる人がいることが本当にうれしい。母国に帰ったら家族や知人にこのことを伝えたいです」と話していました。

女性は「飛行機も飛ばないので帰国できず、仕事もできず精神的に厳しい状況だと思いますが、がんばってほしいです」と話していました。

日本語学校の新井時賛理事長は「ドゥケさんのような境遇の外国人は難民が置かれている状況とある意味同じ状況だと思います。学校も支援していきますがぜひ国にも支援を呼びかけたい」と話していました。