4月の輸出額 前年同月比 21.9%減 輸入額 7.2%減 貿易統計

4月の輸出額 前年同月比 21.9%減 輸入額 7.2%減 貿易統計
先月、4月の日本からの輸出額は、去年の同じ月を21.9%下回り、10年6か月ぶりの大幅な落ち込みとなりました。新型コロナウイルスの感染が拡大した欧米への自動車などの輸出が減少し、貿易の低迷が深刻化しています。
財務省が発表した貿易統計によりますと、4月の日本からの輸出額は5兆2023億円で、去年の同じ月を21.9%下回りました。

新型コロナウイルスの影響で世界的に経済活動が低迷したためで、リーマンショックの影響が続いていた2009年10月以来、10年6か月ぶりの大幅な落ち込みです。

特に感染が拡大したアメリカへの輸出額は37.8%減少し、品目別では、自動車が65%余り、エンジンなどの原動機も45%余り、それぞれ減りました。

EU=ヨーロッパ連合域内への輸出額も28%減少し、自動車や金属加工機械が50%以上の落ち込みになりました。

一方、4月の日本への輸入額は6兆1327億円で、去年の同じ月を7.2%下回りました。

ただ、中国からの輸入額は11.7%増え、9か月ぶりにプラスに転じました。

なかでもマスクを含む織物用糸・繊維製品が、去年の3倍以上に増えました。

この結果、輸出から輸入を差し引いた4月の貿易収支は、9304億円の赤字となりました。

財務省は「感染拡大の影響は5月も世界各地で続いており、今後も貿易への影響が続く可能性がある」としています。