産休却下された妊娠8か月の医師 コロナで死亡 アルジェリア

産休却下された妊娠8か月の医師 コロナで死亡 アルジェリア
北アフリカのアルジェリアで、産休の取得を却下され病院での勤務を続けていた女性医師が、新型コロナウイルスに感染しておなかの赤ちゃんとともに亡くなりました。病院では抗議のデモが起こり、院長が解任される事態となっています。
亡くなったのはアルジェリア東部の病院で勤務していた医師のワファ・ブディサさん、28歳です。

ブディサさんは妊娠8か月で、産休の取得を願い出ましたが却下され、病院で勤務を続けていましたが新型コロナウイルスに感染し今月15日に亡くなりました。

おなかの赤ちゃんも命を落としたということです。親族の男性は現地メディアに対して、「彼女は何度も産休を申請したのに断られた。病院の責任者らが彼女の願いを拒絶したことを大変遺憾に思う」と話しています。

ブディサさんの死を受けて病院では、医療従事者が労働環境の改善を訴え抗議デモを行う事態に発展しています。事態を重く見たアルジェリアの保健相は病院の院長を解任するとともに、産休が認められなかった理由などについて調査するよう指示したということです。

アメリカのジョンズ・ホプキンス大学の集計によりますと、アルジェリアでは21日の時点で新型コロナウイルスに7542人が感染し、568人が死亡しています。